美容室に適した照明の選び方を解説|空間デザインのコツとは?
これから美容室を開業されるオーナー様や、美容室の改装を検討されているオーナー様に向けて、美容室に適した照明の選び方を、法律やJIS規格なども踏まえながら解説します。
また、実際の事例を交えながら空間をデザインするコツや、美容室におすすめの照明製品についてもご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
1.美容室に適した照明の選び方(明るさ・色温度・器具)
2.美容室におすすめの照明製品(主照明/補助照明)
3.美容室の照明選びにはコツがある
4.多様な空間でお客様のニーズを満たすDNライティング
美容室に適した照明の選び方(明るさ・色温度・器具)
それではさっそく、美容室に適した照明の選び方について見ていきましょう。
美容室の照明を選ぶ際に押さえておくべきポイントは、明るさ・色温度・照明器具の3点です。各ポイントを詳しく解説していきます。
照明の選び方①:適切な明るさが確保されているか
美容室の照明を選ぶ際に気を付けるべきポイント1点目は、「適切な明るさが確保されているか?」です。
大前提として、美容室の照明の明るさについては、美容業務の運営に関する美容師法という法律で「100ルクス(lx)以上」と定められています。
(採光、照明及び換気の実施基準)
第二十七条 法第十三条第三号に規定する採光、照明及び換気の実施の基準は、次のとおりとする。
一 採光及び照明 美容師が美容のための直接の作業を行う場合の作業面の照度を百ルクス以上とすること。
二 換気 美容所内の空気一リットル中の炭酸ガスの量を五立方センチメートル以下に保つこと。
また、日本産業規格(JIS)では、美容・理容店の推奨照度を次のように定義しています。
推奨照度(ルクス/lx) | 作業または活動の種類 |
---|---|
1,000 | 結髪/毛染/セット/メーキャップ |
500 | 調髪/顔そり/洗髪/着付/レジスタ |
200 | 店内便所 |
150 | 階段 |
100 | 廊下 |
つまり、法律で定められている100ルクスとは最低限守るべき照度であり、実際はそれ以上の明るさを確保することが推奨されています。
特に注意すべきスペースは、カットやカラー、メイク、ヘアセットなどを行う施術スペースの照度です。日本産業規格で推奨されている1,000ルクスとは、日中の自然光程度の明るさで、一般的なオフィスや商業施設よりも明るい数値となります。
照明には空間全体を照らす主照明(ベース照明)と、一部分を照らす補助照明(スポット照明)という概念があるのですが、主照明だけで十分な明るさを確保しても良いですし、補助照明と組み合わせても問題ありません。
例えばこちらの美容室では、施術スペース全体に均質な照度が確保できるように弊社DNライティングのライン照明を採用いただきました。R天井のデザインを美しく強調するために、連結部を感じさせないシームレスタイプを選択。明るさ確保と意匠性向上の両方を兼ね備えた空間が実現しました。
照明の選び方②:適切な色温度が確保されているか
美容室の照明を選ぶ際に気を付けるべきポイント2点目は、「適切な色温度が確保されているか?」です。
色温度とは光の色合いを温度で表したもので、ケルビン(K)という単位が使用されます。数値が低くなるほど赤みがかった暖色系の色合いになり、高くなるほど青みがかった寒色系の色合いになります。
一般的に、カットやメイクなどの細かな作業には5,000〜6,500Kの昼白色や昼光色の光源が向いているのですが、空間全体をこのような高い色温度でまとめてしまうと、リラックスしにくい空間になってしまいます。
反対に、休息をつかさどる副交感神経が刺激されやすい光源は、2,800〜3,500Kの電球色から温白色だとされています。しかし、美容室全体を電球色にしてしまうと、手元が見づらく、作業がしにくい空間になってしまう可能性があります。
これらのバランスを取るには、スペースに応じて色温度を変えるのがコツです。
例えば、細かな作業を実施する施術スペースやパウダールームは色温度が高い昼白色や昼光色、ちょっとした書き物やカウンセリングを行う受付は白色や昼白色、お客様にリラックスしてもらいたいシャンプー台やエステスペースは電球色や温白色と、スペースに合わせて色温度を変えるのが良いでしょう。
色温度の目安に関しては「LED照明の使い方!LEDを活用した空間デザインのアイデア」で詳しくご紹介しています。
照明の選び方③:照明器具が店舗の雰囲気に合っているか
美容室の照明を選ぶ際に気を付けるべきポイント3点目は、「照明器具が店舗の雰囲気に合っているか?」です。
照明器具には様々な種類がありますが、美容室で使用されることが多い照明器具は、下記のものです。
【空間全体を照らす主照明】
- ダウンライト
- シーリングライト
- 間接照明(コーブ照明)
- 天井埋め込みタイプ
- シャンデリア
【ドレッサー(セット面)や店販スペースなどを照らす補助照明】
- スポットライト
- 間接照明(コーニス照明/バランス照明)
- ブラケットライト
- 鏡照明
【受付や施術スペースの雰囲気作りに】
- 間接照明(コーニス照明/バランス照明)
- フロアライト
- デスクライト(テーブルライト)
- ペンダントライト
例えば事例の美容室では、スポットライトとライン照明を組み合わせて強いライン状の光束を演出しています。また鏡周りには、器具本体を隠して光源だけを露出できるものを選定。雰囲気を大切にしながら、作業に影響が出ない照度と色温度を確保しています。
なお、間接照明については「間接照明とは?種類・照明器具などの基礎知識や空間演出のポイントについて」で詳しく解説していますので、美容室への採用を検討されているオーナー様はぜひご覧ください。
美容室におすすめの照明製品(主照明/補助照明)
最後に、美容室におすすめしたいDNライティングの照明製品を、主照明と補助照明で各2点ご紹介します。
美容室におすすめの主照明:TRM D-FPL
製品名 | 建築化照明 TRM D-FPL |
---|---|
特徴 | ・TRIM LINE LED照明器具(トリムライン) ・電源内蔵 ・調光兼用型 ・4,000lmクラス ・LEDモジュール交換型 ・埋め込み取り付け可能(施工条件をご確認ください) |
TRIM LINE LEDは、3つの明るさ(2,000 / 4,000 / 7,000lm)、3つの調光制御(調光0-100%、調光5-100%、調光調色)、2つの接続方法(コネクタ接続、端子台接続)とシンプルな製品ラインナップで、全シリーズ埋め込み取り付けが可能となっています。
なかでもTRM D-FPLは明るさ4,000lm(長さ1500mmの場合)で、美容室や飲食店などの、店舗の雰囲気を良く見せたい場合や、照らす対象物をより美しく見せたい場合におすすめの製品です。
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美容室におすすめの補助照明:PFSH
製品名 | プロファイルシステム PFSH |
---|---|
特徴 | ・フレキシブルLEDモジュールFX50-LEDのハウジングユニット ・継ぎ目なく角や端部まで光る ・簡単にコーナーが製作可能 ・最長10mまでのドットレスなライン照明を実現 ・幅18mm×高40mmのスリムなボティ ・専用吊具で吊り下げ仕様も可能 ・埋め込み取り付け可能 ・切断可能 ・JCD PRODUCT OF THE YEAR 2019 グランプリ受賞 |
PFSHは、フレキシブルLEDモジュールFX50-LEDのハウジングユニットです。直線だけでなく、角や端部まできれいに光りますので、美容室で使用する鏡周りの意匠照明・補助照明におすすめです。
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美容室の照明選びにはコツがある
今回は、美容室に適した照明の選び方についてご紹介しました。
美容室の照明を選ぶ際は、作業のしやすさと安全性が確保できる状態を維持しながら、お客様が快適に過ごせる環境作りに取り組まなければなりません。
ただ、照明は自然光との兼ね合いもあり、完成後にその空間を使用してみないと良し悪しが判断しづらく、「理想と少し違う」「思っていたより暗い」などと後悔してしまうことも。
また照明器具は、似たような製品でもメーカーによって光の質や特徴が全く異なりますので、慎重にプランを立てていく必要があります。
このような事情から、特に美容室のような「光」が大切な空間では、専門の設計事務所に依頼し、照明メーカーや照明プランナーを交えて照明選びを進めていくのが一般的です。
弊社DNライティングでは、「色温度・配光・明るさ」と「設置位置・角度」をシミュレーションしていただける体感型施設を東京と大阪の2箇所に設けており、内装材のサンプルをお持ちいただけると現場に近い環境も再現可能です。
「照明にこだわった美容室を目指したい」「照明選びで失敗したくない」という方はぜひお立ち寄りください。
多様な空間でお客様のニーズを満たすDNライティング
現在、百貨店・総合スーパー・ブランドショップ・専門店などの商業施設をはじめ、オフィスビル、ホテル、病院、学校、美術館、マンション、寺社仏閣にいたるまで幅広くこだわりの光(ヒカリ)を表現できる照明メーカーとしてご用命を頂いております。
- 様々な空間に対応する多彩な品揃え
- お客様のニーズを実現するカスタマイズ力
- 多品種と高品質を支える自社生産体制
- 照明その他電気工事の請負・設計監理
照明の役割がますます多様化し、その機能への期待が高まっている中、小空間から大空間まで様々なステージで対応できる豊富な商品を揃え、お客様のニーズにきめ細かく対応する照明専門メーカーを目指しております。ぜひお気軽にご相談ください。
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