メイクに適した照明の「色温度」は?機能性とデザイン性を両立するメイクルーム照明

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メイクルームや化粧台の照明はメイクの仕上がりを左右しやすい要素の一つですが、中でも重要なのが「色温度」です。温かみのある電球色だと実際の色味よりも黄みがかって見えますし、反対に明るすぎると青みがかって見えてしまいます。

その一方で、機能性ばかりを重視していると、空間全体の統一感が損なわれることがありますし、心理的な影響も考慮したいところです。

そこで今回は、メイクに適した照明の色温度や、機能性とデザイン性の両立を実現するためのポイントなどについて、事例を交えながらご紹介します。

目次

1.メイクの仕上がりを左右する照明の「色温度」
2.メイクの仕上がりが良くなる照明の色温度
3.機能性とデザイン性を両立するメイクルーム照明のコツ
4.【事例】DNライティングのメイクルーム照明
5.メイクルームの照明をシミュレーション
6.多様な空間でお客様のニーズを満たすDNライティング

 

 

メイクの仕上がりを左右する照明の「色温度」

はじめに「色温度」とはそもそも何か、また、照明の色温度がメイクに与える影響や、もう1つの大切な要素である「演色性」について解説していきます。

照明の「色温度」とは?

照明の「色温度」は、光の色を数値で表したものです。光源が発する光の色の特徴を示す尺度で、単位にケルビン(K)を使用します。そして、数値が高いほど青みがかり、低いほど赤みがかるという性質があります。

具体的に言うと、色温度が低い場合(数値が小さい場合)は、朝日や夕日のような温かみのある光に、色温度が高い場合(数値が大きい場合)は、晴れた日の太陽光のような寒色系の青みがかった光になります。

種類 代表的な色温度 特徴
電球色 2800K 暖色系(黄やオレンジ色の赤みがかった色)朝日、夕日、白熱電球
温白色 3500K やや温かみのある光
白色 4200K 白色
昼白色 5000K さわやかな白い光
昼光色 6500K 寒色系(青みがかった色)日中の太陽光

メイクと色温度の関係

照明の色を表す色温度は、空間の色味だけでなく、物体の色の見え方にも影響を与えます。

メイクに関して言うと、色温度が低いと化粧品の色合いが本来よりも赤っぽく見えたり、くすんで見えたりすることがあり、逆に色温度が高いと青っぽく見えたり、顔色が悪く見えてしまうこともあります。

具体的に言えば、暖色系の照明の下ではファンデーションの色が黄みがかって見え、アイシャドウも照明の色によって発色が大きく変わります。特に、パステルカラーや青み系の色は照明の色温度の影響を受けやすいため注意が必要です。

このように、照明の色温度はメイクに大きな影響を与える要素の一つですから、おしゃれな空間を目指すあまり、電球色などの色温度の低い照明や、必要以上に明るい昼光色の照明を欄でしまうと、大変使い勝手の悪い空間になってしまう恐れがあります。

なお、メイクに適した色温度については、後ほど詳しくご紹介します。

メイク時は演色性も重要な要素

メイクルームの照明選びで、色温度以外にメイクの仕上がりを大きく左右する要素が演色性です。

演色性とは、簡単に言うと、その光のもとで物体の色がどれだけ自然に見えるかを示す尺度です。太陽光の下で見た時の色が最も自然だと考えられており、この自然光を基準に、他の光源の演色性が評価されます。また演色性はRaという単位で表され、0から100までの数値で表されます。Raの値が大きいほど自然光に近い状態で物体の色が再現でき、より自然な見え方になるのです。

反対にRa値が低いと、物体の色がくすんで見えたり、色が変わって見えてしまうことがあるので、例えば「ファンデーションの色が自分の肌の色と合っているのか判断しにくい」「アイシャドウの色合いが異なって見える」など、メイクの仕上がりに影響する恐れがあります。

そのため、メイクルームの照明は高演色のLEDを採用するのが良いでしょう。

メイクの仕上がりが良くなる照明の色温度

色温度のイメージ画像

一般的にメイクルームに適した色温度は3500〜5000Kだと言われています。

5000K/4000〜4500K/3500Kに分け、それぞれの色温度の特徴やメイクへの影響について解説します。

5000K前後の色温度

5000K前後の昼白色は、太陽光に最も近い色温度です。そのため化粧品の色味が最も忠実に再現でき、メイクの仕上がりも自然に見えます。

しかし、青みが強く、人によっては顔色が悪く見えてしまう可能性があります。血色感を出すためにチークを厚塗りしてしまったり、肌のトーンに合わないファンデーションを選んでしまったりと影響が出やすい点には注意が必要です。

4000〜4500Kの色温度

4000〜4500Kの色温度は、昼白色に分類されながらも、5000Kよりも少し温かみのある光です。温かすぎず、冷たすぎず、朝から午前中にかけての自然光に近い色味で、多くの百貨店の化粧品売り場で採用されている色温度でもあります。

バランスの取れた光なので、どんなメイクにも合わせやすいと言えるでしょう。

3500K前後の色温度

3500K前後の温白色は、肌のトーンをより自然に見せ、柔らかな印象を与える色温度です。温かみのある光なので、リラックス効果も期待でき、メイクルームを心地よい空間にしたい方にもお勧めです。

ただし色味が少し黄色っぽく見える場合があるため、肌のトーンよりも白いファンデーションを選んでしまう恐れがあります。このような場合、例えば、メイクルーム全体を照らす照明は温白色を選び、鏡面に設置する照明は昼白色を選ぶという方法や、色温度の切り替えができる調色可能なタイプを選ぶという方法などで工夫することが可能です。

関連記事:照明の色温度とは?空間への効果とシーン別おすすめ色温度

機能性とデザイン性を両立するメイクルーム照明のコツ

メイクに適した色温度は3500〜5000Kだとご紹介しましたが、照明を選ぶ際は、空間のデザイン性や心理的な影響、また照明の配置など、他にも考慮するポイントがいくつかあります。

そこで次に、実際の照明プランニングではどのようにこれらの要素を両立させているのか、メイクルーム照明のコツについて見ていきましょう。

空間の繋がりを意識した色温度

おしゃれな空間を演出するには、他の空間との兼ね合いも非常に大切です。

そのため実際の照明プランニングでは、その建物全体やフロアの空間で使用されている色温度に合わせることが多い傾向にあります。色温度の異なる照明が混在すると、空間が分割されたり、視覚的な統一感が失われたりといった影響があるためです。

色温度を統一することで一貫性のある空間が演出できますし、色温度の急激な変化は視覚的なストレスになって居心地の悪い空間になる恐れも考えられます。

寝室やホテルの客室のようなあらゆる機能が一つの空間内に収まっているケースの場合、例えばミラーに照明を取り付けて必要な時だけ使用できるようにしたり、照明に調光機能を付加させたりなどの工夫を凝らします。

影の出ない照明の配置

メイクルームや化粧台の照明は、光によって顔に影ができるのを防ぐために、顔全体に均一な光があたるように工夫する必要があります。

顔に影が生じると、メイクにムラができやすくなりますし、影になっている部分を補おうとして厚塗りになってしまうことも。また、影ができてしまうと顔の立体感もわかりにくくなります。

具体的なテクニックとしては、照明を鏡の上だけでなく鏡の左右や下にも設置する、間接照明を活用する、鏡の前に照明を設置するなどの手法で、機能性を維持しながら、おしゃれな空間を演出していきます。

【事例】DNライティングのメイクルーム照明

次に、実際のメイクルームでどのような照明プランニングを行っているのか、弊社DNライティングの製品を使用した空間をご紹介していきます。

メイクルーム照明の事例①:聖マリアンナ医科大学病院

聖マリアンナ医科大学病院 特別療養環境室(撮影:荒木文雄) 聖マリアンナ医科大学病院 特別療養環境室
(撮影:荒木文雄)

「くつろぎのある光で治癒力を高める空間」を体現したこちらの事例では、ミラー裏間接照明という手法を採用し、DNライティングのLEDモジュール「FXYTーLED」を鏡の裏側に使用しました。間接光が柔らかくグレア(不快な眩しさ)のない光が、顔正面を明るく照らします。

「聖マリアンナ医科大学病院 特別療養環境室」の詳細>

関連記事:照明が眩しいと感じるのはなぜ?理由と間接照明による眩しさ対策について

LEDモジュール FXYTーLEDの詳細

LEDモジュール FXYTーLED

製品名 ライン照明 TIM-FPL
特徴 フレキシブル ディフューズ(粒無し)タイプ 縦曲げ 最小曲げ半径300mm 埋め込み取り付け可能 連結可(1系統5000mm以内) 45mm毎で切断可能 特寸対応可 JCD PRODUCT OF THE YEAR 2022 準グランプリ受賞

メイクルーム照明の事例②:POPO house

メイクルーム照明の事例②:Popo house 様 POPO house
(撮影:株式会社 鳥村鋼一写真事務所)

こちらはマンションのリノベーション事例です。

空間各所にライン照明や間接照明を全般照明として用い、光のデザインで空間のつながりを感じさせつつ、エッジを際立たせアクセントを与えています。

洗面所の照明手法には天井間接照明と手元照明を採用し、収納棚の上下にLEDモジュール「MC-LED4 S」を入れました。上下から間接光がまわり、空間照明とミラー照明、洗面器の手元照明を兼ねています。

「POPO house」の詳細>

関連記事:住宅照明の種類と機能|洗練された空間にできるおすすめ照明とは

LEDモジュール MC-LED4 Sの詳細

LEDモジュール FXYTーLED

製品名 LEDモジュール MC-LED4 S
特徴 スリムサイズ 全66サイズ(特寸58種類) 埋め込み取り付け可能 連結可(1系統2750mm以内) Ra96(高演色型)も受注生産可

メイクルームの照明をシミュレーション

DNライティングの製品は長さサイズを豊富にご用意していますので、メイクルームのような小空間をはじめ、あらゆる造作寸法やミラー照明にぴったりと収まり、途切れのない照明が実現できます。

特にメイクルームで使用するミラー照明は、明るさ調整が可能な調光器をお勧めしておりますので、お気軽にご相談ください。

なお、『色温度・配光・明るさ』と『設置位置・角度』をシミュレーションしていただける体感型施設を東京と大阪に設けています。こちらもぜひお立ち寄りください。

体感型施設『照明実験空間 TOKYO / OSAKA』の詳細・ご予約>

多様な空間でお客様のニーズを満たすDNライティング

多様な空間でお客様のニーズを満たすDNライティング 私たちDNライティングは、業務用照明の専門メーカーです。

現在、百貨店・総合スーパー・ブランドショップ・専門店などの商業施設をはじめ、オフィスビル、ホテル、病院、学校、美術館、マンション、寺社仏閣にいたるまで幅広くこだわりの光(ヒカリ)を表現できる照明メーカーとしてご用命を頂いております。

  • 様々な空間に対応する多彩な品揃え
  • お客様のニーズを実現するカスタマイズ力
  • 多品種と高品質を支える自社生産体制
  • 照明その他電気工事の請負・設計監理

照明の役割がますます多様化し、その機能への期待が高まっている中、小空間から大空間まで様々なステージで対応できる豊富な商品を揃え、お客様のニーズにきめ細かく対応する照明専門メーカーを目指しております。

【お問い合わせ・ご相談】

お問い合わせは、お問い合わせフォームからお願いいたします。

 

 

 

 

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