紫外線殺菌ランプの効果とは?分かりやすい簡単解説
目次
1.紫外線の効果とは
2.紫外線殺菌の殺菌作用とは
3.紫外線殺菌の殺菌効果とは
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1.紫外線の効果とは
オゾンを生成します。
オゾンは波長100~230nmの紫外線によって空気中の酸素が酸化されて生成されます。 オゾンには殺菌力がありますが、極微量でも人体に有害です。すなわち酸化力が強く、器材を腐蝕させるほど強力なエネルギーを秘めています。しかし、工業的には、その酸化力に着目し水処理、半導体製造プロセス、食品工業(殺菌等)、種々の化学工業等で利用されています。
殺菌作用があります。
日光消毒にみられるように、太陽光に殺菌力のあることは一般に知られています。これは紫外線によるもので、なかでも最も強力なのは、波長260nm付近の紫外線で、直射日光の波長350nmの1600倍にもなります。
ビタミンDを育成します。
波長250~313nmの紫外線は、体内でビタミンDを育成し、力ルシウムやリンなどの鉱物質の代謝を促進するため、健康上とても重要です。そのため波長280~320nmの紫外線は、健康線またはドルノー線とも呼ばれています。
紅斑の原因にもなります。
波長200~340nmの紫外線は、人体の皮膚の中にあるアミノ酸に作用して、毛細血管を拡張させ紅斑を生じさせます。しかも長時間紫外線にあたることは、色素沈着の原因になるほどです。
色素沈着への影響。
波長320~400nmの紫外線が表皮に照射されると、紅斑が生じることなしに、表皮にメラニンが生成され色素が沈着する影響が生じます。
光化学作用の応用について。
波長300~400nmの紫外線は、写真材料の光化学反応に利用されています。その代表例としてジアゾ複写と印刷製版があり、ジアゾ複写は紫外線の光分解作用により、紫外線のあたったところは発光剤が結合せず無色になるというジアゾ化合物の性質を利用したものです。また印刷製版は、感光性樹脂版材が紫外線の照射によつて光硬化する性質を利用したもので、硬化しない部分は薬液により溶けて流れ、光を受けた部分が凸になって残り、印刷用凸版ができます。
2.紫外線の殺菌作用とは
紫外線による微生物への殺菌作用は紫外線が生体中の核酸に吸収され、化学変化を起こし、損傷を与え修復機能を失うことにあると言うのが定説です。(図1)に示した核酸とタンパク質の紫外線吸収曲線と(図2)に示した殺菌効果曲線を対比してみると核酸の吸収は260nm付近に最大値を示し、殺菌効果曲線とよく似た曲線を描き、さらに(図3)に示した大腸菌の致死作用スペクトルの例からも、核酸(DNA)の吸収スペクトルと良く一致することがわかります。
このことは紫外線の標的(ターゲット)はDNAであることを意味し、殺菌ランプから放射される紫外線(主波長253.7nm)が細胞内のDNAに吸収され、核酸を構成する5つの塩基(アデニン、シトニン、グアニン、チミン、ウラシル)が化学変化を起こし、2量体が形成され、核酸がその複製機能を失うことによることを裏づけています。
3.紫外線の殺菌効果とは
紫外線による殺菌効果を求める場合、紫外線照射量はX線の場合に用いられる吸収されたエネルギーではなく、入射エネルギーで定義され、慣例として紫外線照度(μW /cm2)と照射時間(sec)の積(μW・sec /cm2)で表されます。効果の判定は細菌やカビの1個の細胞あるいは細胞群が1個の可視集落(マクロコロニー)を形成することを生残と定義し、生残率あるいは殺菌率で表わします。 紫外線に対する感受性は微生物によって大きく異なり、一般には特定の殺菌率と必要な紫外線照射量の表(P.72参照)を用いて,対象とする微生物に対する殺菌装置の殺菌効果判定の1つの目安としています。実際には、紫外線照度をパラメータとする生残率の照射時間による変化をプロツトした生残率曲線(Surviving Fraction Curve)を用いて殺菌装置を設計します。
【紫外線殺菌について】
食品工場をはじめ、水産業、エレクトロニクス産業や医療分野まで、紫外線殺菌は取扱いの簡単さと二次汚染がなく、二次処理の必要がないことなどの様々なメリットから、幅広い分野で注目を集めている殺菌方法です。 殺菌力の優れた高品質の紫外線ランプや安定器、装置、制御盤等を製造・販売しております。
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