建築化照明のメリットとデメリットは?制約や課題をカバーする方法と製品とは

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建築化照明はワンランク上のおしゃれな空間づくりに欠かすことができないものですが、どのような点がデメリットになり得るのでしょうか。

今回は、デメリットを考慮しながら、それを超える数々のメリットがある建築化照明をより効果的に活用する方法をご紹介します。

目次

1.建築化照明とは
2.建築化照明のメリットとは
3.建築化照明のデメリットとは
4.建築化照明の失敗しない方法
5.建築化照明のデメリット以上の効果を出せる商品
6.建築化照明のデメリットはカバーできる
7.多様な空間でお客様のニーズを満たすDNライティング

 

 

建築化照明とは

建築化照明とは、光源を床・壁・天井に一体化するように計画し、建築物の一部として意匠性と機能性を両立させた照明の方法です。

一般的な間接照明と異なる点は、その照明器具や照明BOX、幕板などを建築空間にすっきりと納めることで、光源を隠しながらも光がより美しく拡散して広がるように計画されていることです。

昨今では多くの照明メーカーが、より設計者のコンセプトを反映し、よりシンプルに美しく見える照明をリリースしています。

また、デザインや明るさなどが大きく異なるため、空間の質や目的に合わせて選択することが重要です。

建築化照明とは(22 PIECES / 撮影:繁田諭写真事務所) 22 PIECES
(撮影:繁田諭写真事務所)

建築化照明のメリットとは

まず、建築化照明にはどのようなメリットがあるのかについてご説明します。

空間に調和する

建築化照明の一番大きなメリットとしては、言葉の通り、建築空間に違和感なく溶け込み、美しく明るく照らすことがあげられます。

建築化照明は、照明器具や光源のデザインが建物や空間のスタイルやテーマに合わせて選択され、建物や空間の構造や利用目的に応じて計画的に配置されます。

また、照明の明るさや色温度、配光方向などが調整され、建物や空間の雰囲気や利用目的に適した光環境が作られます。

これらの要素を組み合わせて建築化照明が空間や建造物と調和するように設計することで、その結果、建物全体が一体感を持ち、その美しさや魅力が引き立つようになるのです。

非日常感を演出できる

建築化照明は、天井や壁、床などを直接または間接的に照射しながら、空間の奥行や広がりを演出したり素材感を強調したりと、一般的なダウンライトやシーリング照明では演出できない非日常感をつくりだすことができます。

それにより、空間を利用する人に、光の効果でリラックス効果や高揚感を与えることができるため、ワンランク上の空間を計画することができます。

空間の自由度が高まる

こちらは意匠設計者目線ですが、「光をシームレスに連続させたい」「光を曲げたい」などと言った設計意図の実現が可能になるという点です。

建築化照明は、適切な照度を確保しながら建築空間に一体化する素材のような光を実現する商品が多いことから、設計の自由度が高まります。

また、昨今の照明メーカーの建築化照明は、カタログやHPに納まり例とともに照明器具と天井や壁とのクリアランスなどが具体的な数値で表されています。また、照度分布が掲載されていたりするため、器具の選定も容易になってきています。

建築化照明のメリットとは(西原商会本社ビル CORE / 撮影:針金建築写真事務所(3階オフィス、4階オフィス、5階オフィス)) 西原商会本社ビル CORE
(撮影:針金建築写真事務所(3階オフィス、4階オフィス、5階オフィス))

建築化照明のデメリットとは

では次に、建築化照明のデメリットとされる点をご説明します。

施工が難しい

まずは、施工が一般的なダウンライトやシーリング照明などと比較して難しいと言う点です。

建築工事で照明BOXや幕板(光源を隠すための目隠し板)が計画されていることが多く、その施工手間や設置手間が発生します。

また、その照明器具を確保するスペースも必要となってくるため天井懐や壁の納まりの検討が必要です。

コストが高い

コストが高くなる点も建築化照明のデメリットと言えるでしょう。その理由は主に2つあります。

まず1つ目は、建築化照明の施工手間や設置手間がかかるため、工事費がUPするという点です。新築や改修に関わらず、部材費と人工(にんく)が増加します。

2つ目は、建築化照明はダウンライトやシーリング照明などと比較して、間接照明として使用する場合、同じ明るさを確保するのに設置台数が増え、費用が高いという点です。

メンテナンスが必要

建築化照明は、直接照明や間接照明のものがありますが、天井や壁、床に光源が隠れていたり、器具が埋め込まれているものが多いため、定期的な照明器具の清掃や点検が必要となってきます。

特に半屋外の廊下やピロティなどの半屋外に設置している照明は、長い年月の風雨や湿気などで接触不良を起こす恐れがないとは言えないので、故障を防ぐためにもメンテナンスは必要となってきます。

建築化照明の失敗しない方法

これまでは建築化照明のメリットやデメリットをご説明しましたが、次に、失敗しない納め方をご紹介します。

設置場所の事前確認

建築化照明の失敗を防ぐためには、現場や図面などで実際に建築化照明が納まる場所(スペースや形状)を確認し、それに合った器具の長さ・大きさ・形状を選択することが重要です。

特にリフォームやリノベーションなどの改修の場合は、現場寸法を優先するため、光源が見えないかどうかや器具が適切に納まるかなどの確認が必要となります。

CGによるシミュレーション

建築化照明を配置する空間をCGソフトでモデリングし、実際の光の広がり方について事前にシミュレートすることが大切です。

モデリング・レンダリングの際には、実際の素材の色や素材、反射率を考慮することによってリアリティーが高い検討をすることができます。

また、建築化照明を納めた際に、仕上げ材の反射によって光源が映り込んでいないかの確認も必要です。床や壁に光沢のあるタイルやシート材、艶あり塗装などを採用している際には注意深く確認しましょう。

適切なクリアランスの確保

一度設置すると天井や壁を解体しなければ取り出すことができないような建築化照明は、清掃や点検などのメンテンナンスができないためNGです。

直接照明や間接照明で建築化照明を採用する場合は、天井や壁などの間に200mm程度の手が入るようなクリアランスを確保すると良いでしょう。

また、天井に建築化照明を埋め込む場合は、天井裏で配線などの確認や将来の改修が容易になるように天井点検口を設置することをおすすめします。

▼関連記事
「間接照明を掃除しやすくするには?埃が溜まりにくい手法や製品とは」

建築化照明のデメリット以上の効果を出せる商品

デメリットもある建築化照明ですが、それ以上のメリットが出せる弊社DNLの商品をご紹介いたします。

継ぎ目がなく角や端部まで光るPFS

継ぎ目がなく角や端部まで光るPFS

まずはプロファイルシステム PFSについてご紹介いたします。

W18mm×H20mmという小さな断面に加え、薄い見付のハウジングにより、光源の美しさを強調することができます。

切断も可能であり、シームレスな接合も可能であることから施工性が非常に高く、細かい空間の造作や家具・什器におすすめです。

また、コーナーをつくるタイプや大光量タイプもあるため、設計者やデザイナーの表現の幅が広がる自在な照明器具です。

製品名 プロファイルシステム PFS
特徴 フレキシブルLEDモジュールFX50-LEDのハウジングユニット
最長5mまでのドットレスなライン照明を実現
幅18mm×高20mmのコンパクトボティ
埋め込み取り付け可能
切断可能
JCD PRODUCT OF THE YEAR 2019 グランプリ受賞
電源別置

聖マリアンナ医科大学病院 特別療養環境室(撮影:荒木文雄) 聖マリアンナ医科大学病院 特別療養環境室
(撮影:荒木文雄)

こちらの事例は、プロファイルシステムPFSを天井や壁に設置し、光のラインを交差させて洗練された印象としました。PFSによってデザイン性の高い空間となっています。

自在につなげて曲げられるLEDモジュールCHC-LED

次に、接続や配置の自由度が高いチェーンタイプのLEDモジュールCHC-LEDをご紹介いたします。

自在につなげて曲げられるLEDモジュールCHC-LED

製品名 CHC-LED
特徴 長さ100mm のユニット
自在につながる、曲がる
選べる配光(ナロー配光・ワイド配光)
磁石取り付け可能
埋め込み取り付け可能
直流電源装置 別置

こちらは長さ100mmのLEDユニットで、設置したい場所の形状・長さに合わせて、つなげて曲げることができます。もちろん直線で使用することも可能であり、必要に応じて増減も容易にできます。

配光の種類もナロー配光(伸びる光)とワイド配光(粒感がない柔らかい光)から選択でき、空間の用途に応じて配置することが可能です。

壁面間接照明 壁面間接照明

こちらの事例は、CHC-LED N20をアールの壁面に沿って設置したものです。壁の形に添った柔らかい光によって、壁の波のようなデザインや素材感を強調しています。

特に、このCHC-LED N20は、ナロー配光で均斉度が高いシームレスな光を照射できることが大きな特徴です。

スリムで明るいMU-LED

次に、狭いスペースにでも設置ができるMU-LEDについてご紹介します。

スリムで明るいMU-LED

製品名 LEDモジュール MU-LED
特徴 極細(5mm)
連結可(1 系統 3000mm 以内)
埋め込み取り付け可能
全 45 サイズ・5 色
直流電源装置 別置

器具幅5mm高さ10mmの極細設計の建築化照明で、かつドットレスな発光面で直接照明でも美しい光のラインを演出することができます。

特に幅5mmであるため、狭い場所や限られたスペースに目立たず設置することが可能。家具や什器、壁面パネル等の目地(スリット部)にも埋め込み設置することができます。

細くシャープな光で空間にアクセントと奥行きを演出することが可能です。

スリット照明 スリット照明

こちらは、MU-LEDを用いたスリット照明の事例です。

部屋の壁に沿って配置された細く美しい光は、視線を窓へと導き、空間にリズムと動きを演出しています。

屋内外に設置可能な防水・防湿対応のライン照明SO4-LED

最後に屋内外に使用できる防水・防湿対応の電源内蔵型ライン照明SO4-LEDをご紹介します。

屋内外に設置可能な防水・防湿対応のライン照明SO4-LED

製品名 SO4-LED(屋外・軒下/浴室用)
特徴 屋外用 Seamlessline LED照明器具
IP保護等級IP65
調光兼用型
ワイド配光タイプ
1/2ビーム角140°
重耐塩仕様(特注対応可)
電源内蔵

SO4シリーズは保護等級IP65(侵入保護を示し、数値が高いほど保護レベルが高い。IP65は最高レベル)で、風雨に晒される屋外で使用できる防水性が高い点が特徴です。

発光部はラウンド型の粉塵が溜まりにくい構造で幅32mm高さ41mmのコンパクト設計であるため、軒下や半屋外のアプローチ部分の直射日光が当たらない場所に採用できます。

22 PIECES(撮影:繁田諭写真事務所) 22 PIECES
(撮影:繁田諭写真事務所)

こちらは、SO4-LEDを屋外の軒下に採用し、壁に照射している事例です。

柔らかなワイド配光が、壁面の石張りの素材の凹凸を浮かび上がらせ、美しく上品な空間を演出しています。

建築化照明のデメリットはカバーできる

今回は、建築化照明のメリットを踏まえながらデメリットについてもご紹介しました。

建築化照明は、建築物の一部として意匠性と機能性を両立させた照明の方法で空間をより美しく照らしますが、施工において手間やコストがかかるなどのデメリットがあるものです。

しかし、弊社DNライティングは、コンパクトで現場加工も可能な製品もあり、サイズラインナップが豊富で、施工性に優れた商品を多くラインナップしています。一般的な建築化照明のデメリットは、弊社商品を採用していただくことで、それ以上のメリットが出ると考えます。

「光」が大切な空間では、専門の設計事務所に依頼し、照明メーカーや照明プランナーを交えて照明選びを進めていくのが一般的です。

弊社DNライティングでは、「色温度・配光・明るさ」と「設置位置・角度」をシミュレーションしていただける体感型施設を東京と大阪の2箇所に設けており、内装材のサンプルをお持ちいただければ現場に近い環境も再現可能です。

「照明にこだわった施設を目指したい」「照明選びで失敗したくない」という方はぜひお立ち寄りください。

体感型施設『照明実験空間 TOKYO / OSAKA』の詳細・ご予約>

多様な空間でお客様のニーズを満たすDNライティング

多様な空間でお客様のニーズを満たすDNライティング 私たちDNライティングは、業務用照明の専門メーカーです。

現在、百貨店・総合スーパー・ブランドショップ・専門店などの商業施設をはじめ、オフィスビル、ホテル、病院、学校、美術館、マンション、寺社仏閣にいたるまで幅広くこだわりの光(ヒカリ)を表現できる照明メーカーとしてご用命を頂いております。

  • 様々な空間に対応する多彩な品揃え
  • お客様のニーズを実現するカスタマイズ力
  • 多品種と高品質を支える自社生産体制
  • 照明その他電気工事の請負・設計監理

照明の役割がますます多様化し、その機能への期待が高まっている中、小空間から大空間まで様々なステージで対応できる豊富な商品を揃え、お客様のニーズにきめ細かく対応する照明専門メーカーを目指しております。ぜひお気軽にご相談ください。

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