間接照明のメリット・デメリットとは?事例と共に失敗を防ぐポイントも解説
空間をおしゃれに演出してくれる間接照明ですが、メリットはそれだけではありません。
そこで今回は、間接照明の採用を検討中の方に向けて、間接照明を設計するメリットについてご紹介していきます。また、採用するにあたって知っておくべきデメリットや、失敗を防ぐポイントについても、実際の施工事例を交えながら解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
1.間接照明のメリット
2.間接照明のデメリット
3.間接照明で失敗しないポイント
4.間接照明は選び方・使い方次第でメリットが多いもの
5.多様な空間でお客様のニーズを満たすDNライティング
間接照明のメリット
それではさっそく、間接照明のメリットについて見ていきましょう。
メリット①:落ち着いた空間が演出できる
間接照明のメリット1つ目は、落ち着いた空間が演出できる点です。
光は点になるほど硬く、面になるほど柔らかくなる性質を持っており、これは目への刺激に影響します。
私たちが間接照明に対して「落ち着く、リラックスできる」と感じるのは、天井や壁などに光を反射させて、点ではなく面で光を照射しているからです。面で光を拡散させることで、目に入る刺激が少なくなり、安心感を得ることができます。
一方で、光源から直線方向に配光する照明器具、例えばスポットライトや懐中電灯などの光は、照度にもよりますが直視することができないほど強い刺激があります。
こういった理由から、拡散光で空間に明かりを提供する間接照明は、光源から直接照射する直接照明に比べて、落ち着きを感じやすいのです。
メリット②:空間の広がりや明るさ感が増す
間接照明のメリット2つ目は、空間の広がりや明るさ感が増す点です。
天井や壁などに光を反射させると空間に陰影ができ、奥行きが生まれ、空間が立体的に感じられるようになります。
また、反射させる面を多くとることで、空間全体の明るさ感もアップ。より明るい空間を演出したい場合は、光を反射しやすいホワイト系の天井・壁・床を採用するのがポイントです。
メリット③:空間全体の意匠性が上がる
間接照明のメリット3つ目は、空間全体の意匠性が上がる点です。
意匠性とは、造形や色彩に工夫を凝らして、人に美感を起こさせることです。簡単に言えば、「お洒落さ」「美しさ」「荘厳さ」といった、個々が感じる芸術的な感覚や感動を指します。
間接照明は光源が見えないように造作へ納めますので、天井や壁面がすっきりし、空間全体の意匠性が上がります。また、直接照明と比べて光が柔らかくなるため、映り込みや影が出にくいのもポイントです。
さらに、間接照明によって天井や壁面の意匠的な素材の質感や色味が際立ちますので、空間をより美しく見せることが叶います。
間接照明のデメリット
次に、間接照明が持つデメリットについて見ていきましょう。
デメリット①:照度の確保が難しい
間接照明のデメリットとして、照度の確保が難しい点があげられます。
照度とは、光に照らされた面の明るさの度合いを指します。
直接照明は全ての光が照らす面に広がるのが特徴ですが、一方で、間接照明は反射光のみで空間を照らしますので照度の確保が難しいのです。
そのため、キッチンやメイクルーム、オフィス、図書館、厨房などの作業を行う空間では、配光や素材の反射率に気をつける必要があります。
デメリット②:定期的に掃除が必要
間接照明のデメリットとして、定期的に掃除が必要だという点もあげられます。特に掃除が必要になるのは、照明器具を上向きに設置するコーブ照明です。
人の出入りがある以上、衣類やカーペットなどから剥がれた繊維くずによって、ホコリが発生するのは仕方がないことです。しかし、照明器具にホコリが溜まった状態が続くと、本来の明るさが発揮できなくなり、視界不良による目の疲れや、安全性低下のリスクが高まります。
そのため、最低でも2ヶ月〜半年に1度のペースで掃除する必要があるでしょう。
デメリット③:プランニングが難しい
間接照明のデメリットとして、プランニングが難しいという点もあげられます。
造作寸法や取り付け位置、照明器具の選定など、間接照明のプランニングでは考えなければならない要素がたくさんあります。
例えば、
- 1日を通して太陽光がどのように入るのか?
- その空間で人がどのような行動をとるのか?
- 施主や建築士が選んだ造作を活かすにはどの方向から照射すべきか?
- 影が出ないようにするにはどの角度から当てるべきか?
- カットオフラインを考慮しているか?
など、あらゆる側面からプランニングをしていきます。
また、同じ機能を持つ照明器具でもメーカーによって仕様が異なるため、メーカーごとの特徴を把握する難しさもあります。
間接照明で失敗しないポイント
間接照明で思い通りの空間を演出するには、間接照明が持つデメリットをカバーする必要があります。
そこで、間接照明で失敗しないポイントを3つにまとめました。
ポイント①:複数の種類を組み合わせる
間接照明で失敗しないためのポイント1つ目は、複数の種類を組み合わせることです。
間接照明は直接照明と比べて照度の確保が難しいため、光が必要な場所に応じて、複数の間接照明を併用し、解決を目指していきます。
こちらの事例は、弊社DNライティングが担当させていただいた京都にあるホテル「22 PIECES」様の一室ですが、ダウンライトやフロアスタンドを組み合わせて、落ち着いた空間を演出しながらも、十分な照度が確保できています。
なお、間接照明の種類については、「間接照明の基礎を解説!間接照明にはどんな種類がある?」で解説しています。
ポイント②:調光制御で照度を確保する
間接照明で失敗しないためのポイント2つ目は、調光制御で照度を確保することです。
調光制御機能を搭載した照度の高い間接照明用器具を使用すれば、シーンに応じて照度がコントロールできます。
なかでもおすすめなのが、LEDタイプ。LEDの特徴は、蛍光灯や電球に比べて直進性が高いため、間接照明が苦手とする低い天井・狭い空間でも、十分な照度を確保することができます。
弊社の「TRIM LINE」は、3つの明るさ(2000 / 4000 / 7000lm)、3つの調光制御(調光0-100%、調光5-100%、調光調色)が可能なLED照明器具シリーズです。器具本体にネジ・ノックアウト穴を見せないミニマルデザインで、間接照明としてはもちろん、直接照明としても美しいデザインとなっています。
TRIM LINE
明るさ:
2000lm/4000lm/7000lm
調光制御:
調光0-100%、調光5-100%、調光調色
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LED照明のメリットについては「LED照明で他店舗と差別化!照明でオリジナリティーを出す方法」で解説していますので、併せてご覧ください。
ポイント③:照明デザイナー・照明プランナーに相談する
間接照明で失敗しないためのポイント3つ目は、照明デザイナー・照明プランナーに相談することです。
照明デザイナー・照明プランナーとは、照明環境のデザインやプランニングをする専門家です。通常、照明メーカーや照明設計事務所、照明施工会社などに所属しており、建築士やインテリアデザイナーとともに、照明設計や照明器具の選定を行います。
照明デザイナーや照明プランナーに相談するメリットは、「こんなはずではなかった」という失敗が回避できること。照明は、スイッチを入れてはじめて全貌が明らかになるため、イメージのすりあわせが大変難しいものです。また、実際にその空間を使ってみると、「見え方が違う」「作業がしにくい」といった不都合が発生するケースもあります。加えて、数ある照明器具から最適な製品を選ぶのも、一苦労でしょう。
このような失敗や苦労を回避するには、やはり専門家に依頼するのがおすすめです。
間接照明は選び方・使い方次第でメリットが多いもの
今回は、間接照明のメリット・デメリットについてご紹介しました。
間接照明は、造作や家具などに組み込んで一体化した演出ができたり、照度の高い器具を選べば、吹き抜けやエントランスといった広い空間でも1台で十分な照度が確保できたりと、選び方・使い方次第でメリットが多い照明です。
なお、店舗における間接照明のメリットに関しては、「店舗設計に間接照明を盛り込むメリットとは」で詳しくご紹介していますので、ぜひ参考にご覧ください。
多様な空間でお客様のニーズを満たすDNライティング
私たちDNライティングは、業務用照明の専門メーカーです。
現在、百貨店・総合スーパー・ブランドショップ・専門店などの商業施設をはじめ、オフィスビル、ホテル、病院、学校、美術館、マンション、寺社仏閣にいたるまで幅広くこだわりの光(ヒカリ)を表現できる照明メーカーとしてご用命を頂いております。
- 様々な空間に対応する多彩な品揃え
- お客様のニーズを実現するカスタマイズ力
- 多品種と高品質を支える自社生産体制
- 照明その他電気工事の請負・設計監理
照明の役割がますます多様化し、その機能への期待が高まっている中、小空間から大空間まで様々なステージで対応できる豊富な商品を揃え、お客様のニーズにきめ細かく対応する照明専門メーカーを目指しております。ぜひお気軽にご相談ください。
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