東海地方の顧客に愛され開業時の2倍以上売り上げる 賑わうジェイアール名古屋タカシマヤの内装創りを詳しく聞いてみた《第2話》

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端部まで光るライン照明で創った「メンズラグジュアリーフロアのメンズコスメ売り場」「催事場からふらっと立ち寄るゴルフ売り場」

馬場 智嘉 氏
2023年9月30日、JR名古屋駅に隣接するジェイアール名古屋タカシマヤ7階に、メンズ向けラグジュアリーゾーンがリニューアルグランドオープンしました。

全国のタカシマヤ店舗の中では単独トップ、全国の百貨店でも3位前後の売上を誇る名古屋タカシマヤの売上伸長率は改装前の2021年度時点で、2000年の開業時の2倍以上。最も勢いのある百貨店と言っても過言ではありません。
中でもラグジュアリーゾーンの伸長率は著しく、百貨店の売上げを大きく牽引しています。

今、最も注目されているこのラグジュアリーゾーンでの照明施工について、その背景やコンセプト、使用製品などについて内装デザインと施工の工夫を牽引してきた環境設計担当の馬場智嘉氏にお話を伺いました。

メンズコスメで集客の仕掛けを

ーー 7階フロアにはメンズコスメも入っていますが、Z世代を意識してのことですか?

馬場氏:そうです。名古屋タカシマヤでは数年前から、化粧品売り場を各フロアに持ち上げています。もともと3階が化粧品売り場ですが、化粧品を見に来たお客様の婦人服へのリレーションを期待して、4、5、6階の婦人フロアの一部にも化粧品売り場を入れています。

同じ理由から、7階フロアにも、メンズコスメを持ってきました。メンズコスメは今、非常に注目されています。
名古屋タカシマヤでは昨年9月30日から4日間、俳優の井浦新さんに店長として来館。奥さまがシャンプーブランドを立ち上げていらして、それを手売りするというイベントを開催しました。
この売り場には、端部まで光るDNLのプロファイルシステムを天井に配し機能としての明かりと格子状の意匠を両立させ、ソリッドな印象を創りました。 実際、コスメニーズの高いZ世代のお客様のご来店が増えたように感じています。

メンズコスメの一角。直線のライン照明を使用

端まで光る「矢印」意匠の光りで催事場からゴルフ売り場に自然にいざなう

ーー 10階のゴルフフロアは「矢印(››)」の意匠を使われていますが、こちらはどのような意図でデザインされたのですか?

馬場氏:コロナ禍の間は投資を凍結していたところが多く、フロアを改装した百貨店は非常に少ない中、名古屋タカシマヤは、コロナ禍の最中に改装しました。背景には、感染リスクが少ない屋外スポーツであるゴルフ需要が高まったことがあります。コロナ禍でも1歩前に前進しようという売り場の姿勢を、「ワンステップフォワード」というコンセプト=「矢印」として表現しました
フロアに入ってきてね、ゴルフに行きたくなっちゃうよね、コロナ禍でも売り場として一歩進もうねといった、フロアへの求心性を具現化したものです。

壁面は20ミリ角ぐらいのPFS、天井はPFMを使っています。また、天井にも矢印を設けたかったので、ダウンライトを通常のフロアよりもかなり絞って、スポットライトも地明りにもなるような器具として照度感の強さを考えていただきました。決め手は、角が一番キレイに納まる幅感とサイズ感です。角の納まりが甘かったり細すぎても嫌でしたので、このDNLの器具にしてデザインも決まりました。

ーー 意匠変更の前と後では、変化はありましたか?

馬場氏:フロアデザインがよくなったのはもちろんですが、隣にある催事場から、お客さんがふらっと立ち寄ってくださるようになりました。また、ゴルフ売り場を目的に来られたお客様が他の各売り場にも立ち寄ってくださるようになったと聞いています。
販売スタッフも、買ってくださるお客様もカッコよく見える売り場を作りたかったので、それは実現できたと思います。

催事場をリニューアルしてみたい

ーー 一般的に消費者の百貨店離れ、が進む中、市場環境への危機意識について、そして今後、どのようなチャレンジを続けていきたいと思われていますか?

馬場氏:ジェイアール名古屋タカシマヤはありがたいことに、多くのお客様にお越し頂ける百貨店ですので、コロナ禍で一時売り上げが減少したものの、コロナ収束からはまた売り上げを伸ばしています。
でも、売り場自体が古びた感じになると、働く皆さんの覇気も失われると思うので、こういうキレイな売り場を作るのは大切なことだと思いますね。
名古屋タカシマヤは、モノ以外での仕掛けも多く手がけています。最近ではYouTubeで人気のグループ「東海オンエア」展を行いました。また、ロバート秋山さんの「クリエイターズファイル」という動画の企画で、ファッションデザイナー・フチガミヨウコに扮し、売り場を回って、名古屋タカシマヤに進出するというシーンの撮影のロケ地に使って頂きました。

次の目標としては、催事場のリニューアルに挑戦してみたいです。毎年2月のアムール・ド・ショコラというバレンタイン催事は日本1位の売上を記録し、定番人気の北海道展や九州展もとても多くのお客様がお越しくださる当百貨店随一の活気のあるフロアです。それだけに、もっと仕掛けられるフロアとして面白くならないかな、面白くしたいと考えています。

この事例で使用された器具

 

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