間接照明の失敗は設計で防ぐ!雰囲気を活かす照明設計のコツとは

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店舗設計をする際に、「間接照明を使っておしゃれな空間を演出したい」と考える担当者は多いです。しかし、広さに合った商品を設置すれば、全体をほぼ均一に照らせる一般的な天井照明と違って、間接照明で見た目の良さと明るさを両立するためには、設置時の一工夫が必要不可欠です。

そこで今回は、「明るさが足りない」「写り込みや反射で安っぽく見えてしまう」といった、間接照明の良くある失敗を防ぐ照明設計のコツをご紹介します。


 目次 

 

 

 

 

1.間接照明を当てる壁や天井は明るい色がベター

間接照明を設置する場合、壁や天井といった内装には、白やクリームを始めとする明るい色を選びましょう。なぜなら、壁や天井の色が暗いと、間接照明の光を吸収してしまって暗く見えるからです。間接照明で十分な明るさを確保するコツは、「どれだけ広い範囲に反射光を伸ばせるか」を意識すること。壁や柱など人の目線の高さを光らせることで、空間を明るく感じさせることができます。


建築化照明
SCF-LEDN
adati.jpg足立美術館(魯山人館)
施主:公益財団法人 足立美術館
所在地:島根県安来市
設計:株式会社 鴻池組
照明設計:株式会社 灯工舎 藤原 工
撮影:スタジオマップ 前田誠士

なお、「壁面を暗くする代わりに、天井と床を明るめの色にして間接照明で照らす」といった工夫をすれば、ダークトーンの内装でも明るい空間づくりが可能です。アクセントパネルやひだの深いカーテン等に光を当て、陰影をつけることで雰囲気を変えるといった手もあります。壁・天井・床の色と質感を調整して、暗く見えない空間を設計しましょう。


建築化照明
SCF-LED-APD
sanwa_4.jpgサンワカンパニー東京ショールーム
施主:株式会社サンワカンパニー
所在地:東京都港区
設計:株式会社エリアデザイン
照明計画:muse-D 鈴木壹比昂、土橋政博
撮影:佐藤久

2.間接照明が触れる範囲にはなるべくモノを置かない

間接照明をおしゃれだと感じるのは、柔らかい光がグラデーションを伴って伸びていく様子が美しいからです。

家具などで反射光を遮ると雰囲気が崩れてしまうため、間接照明を当てるスペースは、できるだけ光を遮ってしまう家具・設備・排気口などがない場所を選びましょう。特に気をつけたいのが、窓です。間接照明を設置した後、窓から入ってくる光と間接光が混ざってしまい、グラデーションが崩れると間接照明の強みを活かせません。

店舗設計は、内装や照明を個別に考えると失敗のリスクが高まります。「最終的にお客さまからどう見えるか」を考えて、内装・照明・家具・設備等のトータルバランスを調整しましょう。


LEDモジュール
FXS2-LED
saihouan_5.jpg西方庵
施主:某商社
所在地:兵庫県
建築設計:株式会社上町研究所
照明計画:アカリ・アンド・デザイン
撮影:スタジオマップ 前田誠士

3.目線に合わせて間接照明の光源を隠す

基本的に、間接照明は光源を隠した方がおしゃれです。電球やシャンデリアなど、見えることを前提とした照明ならともかく、棚照明などに利用できるLEDモジュールはそもそも見た目がおしゃれではありません。特に、施工や設計のミスによって、本来なら見えないはずだったLEDモジュールが一部でも見えていると、悪目立ちしてしまいます。


kansetucut.png


こうした失敗を避けるために有効な手立てが、「お客さまの目線」で照明と目隠しを同時に設計することです。入店してから退店するまでの動線を決め、立ったり座ったりしても照明の光源が見えないように間接照明と目隠しを設置しておけば、店舗全体の雰囲気を守れます。


建築化照明
SCF-LED-APD
lilly_2.jpgLILLY PLAZA ONE BLDG.
施主:有限会社建隆マネジメント、日本イーライリリー株式会社
所在地:神戸市中央区
設計:竹中工務店・昭和設計 設計共同企業体
照明計画:アカリ・アンド・デザイン
撮影:スタジオマップ 前田誠士

4.照明の種類・角度・光量を調整して写り込みを避ける

間接照明を設置する際、ぜひ意識して欲しいのが、照明の種類と照明を当てる場所の材質です。間接照明に良く使われるLED照明は、蛍光灯などの照明よりも直進性が高いという特徴を持っています。光が真っ直ぐ強く出る関係上、光の当たる場所が反射しやすい材質のだと、写り込みや反射が生まれて間接光がうまく広がってくれません。それどころか、反射によって光源が見えてしまう場合もあります。間接照明を設置する際、ぜひ意識して欲しいのが、照明の種類と照明を当てる場所の材質です。間接照明に良く使われるLED照明は、蛍光灯などの照明よりも直進性が高いという特徴を持っています。光が真っ直ぐ強く出る関係上、光の当たる場所が反射しやすい材質のだと、写り込みや反射が生まれて間接光がうまく広がってくれません。それどころか、反射によって光源が見えてしまう場合もあります。 特に、床を照らして足元の明るさを確保するタイプの間接照明は写り込みを起こしやすいので、照射面と光源の距離を取る、下面に向けない、同じ色でもマットな質感の床材を選ぶなどにより、写り込みを防ぎましょう。


kansetutuya2.png

5.設計で悩んだ場合はプロに相談しよう

店舗の照明設計は、

・時間帯による明るさや差し込んでくる光の角度の変化
・設置する間接照明の種類
・照明の強さと向き
・光を当てる面の色・質感・陰影
・光を遮るモノの有無

といった要素一つで印象が大きく変わります。高級感のある空間やおしゃれな空間なら、小さなほころび一つで印象が落ちてしまうことも珍しくはありません。

ただ、開業に向けた準備をしながら、個人で店舗の内装・設備・お客様の動線をコントロールするのは困難です。「お客様に見せたい雰囲気」を狙ったかたちで演出するためにも、店舗照明の設計は、業務用の商品や店舗設計に詳しいプロの照明デザイナーの手を借りましょう。

まとめ

間接照明は、うまく使えば店舗の雰囲気や高級感を高めてくれるおしゃれな照明器具です。ただ、間接照明は想像以上に細かな違いで見た目の印象が変わってしまうため、勢いで施工を進めるのはおすすめできません。

間接照明を施工するなら、壁や天井色の選び方、徹底的な光源の目隠し、照明や内装材の吟味による写り込みの回避といったポイントを押さえた照明設計が必要不可欠です。施工後の失敗を防ぎ、店舗に合わせた間接照明を設計したい場合は、照明に関する知識が豊富な照明デザイナーにご相談ください。



 

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