紫外線技術を生かしたUV-Cによる除菌

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物体に、水に、空気に、いま社会全体で、紫外線技術を生かした除菌への期待が高まっています。
紫外線には、UV-C・UV-B・UV-Aがあり、この主波長260nm付近のUV-Cは、直射日光に含まれている波長350nmの紫外放射の約1600倍にも達します。

目次

1.紫外線(ultraviolet)の活用
2.紫外線除菌のメカニズム
3.紫外線の種類と概要
4.紫外線除菌と他の除菌方法との違い
5.除菌時間の目安

 

 

1.紫外線(ultraviolet)の活用

紫外線は可視光線の下限つまり紫色以下の短い波長を有する電磁波のことで、人間の目で見ることはできません。紫外線にもいろいろな区分があり、その名称、波長帯域によってそれぞれ区分されています。波長帯域は380nmから100nmに及び、総じて強い化学作用をもっています。

 

UV-CBA.jpg

 

2.紫外線除菌のメカニズム

光は、眼で見える可視光線と眼で見ることができない紫外線に大別されます。また、地上に届く紫外線の波長と、オゾン層でカットされる紫外線の波長があり、オゾン層でカットされる紫外線の波長の一部に、除菌作用があります。

UV-graph2.jpg

細菌やウイルスの細胞に紫外線が照射されると、細胞核内のDNAやRNAに直接作用し化学反応が起こります。その結果、ウイルスや細菌の増殖を抑制します。 

UV_DNA.jpg

紫外線ランプを50mmの距離から照射した場合、大腸菌なら1.9秒、黄色ブドウ球菌は3.2秒、インフルエンザウイルスは2.3秒という短時間で99.9%の除菌効果を得ることができます。

virus.jpg
 

3.紫外線の分類と概要

 

波長の名称 記号 波長帯域 特徴 活用技術
近紫外線 UV-A 400〜315nm   インクの硬化、集虫機、色素測定、偽造紙幣感知など
中紫外線 UV-B 315〜280nm 除菌作用 UV硬化、化学治療、犯罪分析、タンパク質解析、薬の開発など
遠紫外線 UV-C 280〜100nm 強力な除菌作用 除菌、オゾン発生、水の汚染除去など

 

4.紫外線除菌と他の除菌方法の違い

 

殺菌方法 ×
紫外線除菌 ・ほとんどの菌に有効
・除菌効果が残留しない
・効果範囲(照射範囲)を限定できる
・紫外線が遮られると効果がない
・裸眼で紫外線を直視するのは危険
・対象物に直接紫外線を当てる場合は、対象物の表面を変化させることがある
熱除菌 ・処理時間が早い ・耐熱性菌には適さない
・対象物を変化させることがある
・冷却工程が必要なため、その際に菌が付着する可能性がある
・加熱のためにエネルギーコストがかかる
薬品除菌 ・処理行為が簡易(塗布、散布) ・残留物がある薬品の場合は、二次処理が必要
・耐性菌を発生させる恐れがある
・菌の種類によって薬品が違う
オゾン除菌 ・除菌効果が残留しない
・気体なので隅々まで除菌できる
・高濃度は人体に有害
・低濃度利用は処理時間が長い
・酸化作用で白金族を除く全ての金属が腐食
・オゾン臭(個人差あり)

 

5.除菌時間の目安

 

菌種 培地上の菌を99.9%除菌するのに必要な紫外線照射量
(μW・sec/cm2)
GL-15
(紫外線ランプ)
インフルエンザウイルス 6600 2.3秒
大腸菌 5400 1.9秒
枯草菌 21600 7.5秒
黄色ブドウ球菌 9300 3.2秒

条件:周囲温度25℃、ランプ中央表面から照射
(紫外線照射量参考文献)
1.IES Lighting Handbook 2nd Ed. 18-21
2.TANA technical report:Ultraviolet radiation, Netive halamed-He ind.:7,1982より抜粋

 

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