食べ物を見やすく、美味しそうに照らす冷蔵・冷凍ケース用照明

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食べ物を見やすく、美味しそうに照らす
冷蔵・冷凍ケース用照明

 

目次

1.冷蔵・冷凍ケース用照明とは?
2.冷蔵・冷凍ケース用照明の役割とは?
3.冷蔵・冷凍ケース用照明の種類と設置について
4.冷蔵・冷凍ケース用照明をつけたときのメリットとデメリット
5.冷蔵・冷凍ケース用照明の一般的なメカニズムとスペックの基本
6.食材やケースによる最適な冷蔵・冷凍ケース用照明の選び方は?
7.売り場に冷蔵・冷凍ケース用照明のサイズを合わせていくことはできるのですか?
8.冷蔵・冷凍ケース用照明の防湿防水について、またメンテナンスなどについて教えてください
9.紫外線・発熱・色温度 〜冷蔵・冷凍ケース用照明を設置するときのポイント〜
10.冷蔵・冷凍ケース用照明の安全面・施工面について教えてください
11.まとめ

1. 冷蔵・冷凍ケース用照明とは?

“「冷蔵・冷凍ケース用照明」とは?”/

コンビニエンスストアやスーパーマーケット、飲食店など、食べ物を販売する際に欠かせない冷蔵・冷凍ケース。その中に設置されている照明を言います。もちろんただ冷蔵・冷凍ケース内を照らしているだけではありません。お客様の購買意欲を高めるように、また食べ物をより美味しそうに見せるために、照明にはたくさんの役割と工夫があります。意識しなければわからない、隠れた使命を果たしている冷蔵・冷凍ケースの照明について、基本的な知識や種類と照明選びのポイントなどを、DN ライティング技術部の野本佳孝氏に伺いました。

 

2. 冷蔵・冷凍ケース用照明の役割とは?

冷蔵・冷凍ケース内の温度は冷蔵でプラス10 度からマイナス10 度、冷凍でマイナス30 度ほどの環境です。その中で商品がきちんと見えて、さらにお客様の購買意欲を高めるための演出照明が冷蔵・冷凍ケース用照明の役割となります。例えば、商品の色を忠実に再現すること、商品を生き生きと新鮮さをより際立たせること、などです。

さらにもう一つ、適切な光を当てないと商品の種類や厚さによって意外と見え方の偏りが出るんです。例えばお寿司やお刺身でいうと、ネタや切り身が薄いものは光が透過して白っぽく色が飛んでしまって、本マグロがビンチョウマグロのような色に見えてしまうことがあります。それからお肉だと、カットした表面の部位や時間経過によって差異が生じてしまう。そういった見え方の偏りを抑えるために赤味の強い照明を当てたりします。

冷蔵・冷凍ケース用照明上記写真は食品サンプルです
冷蔵・冷凍ケース用照明

 

3. 冷蔵・冷凍ケース用照明の種類と設置について

冷蔵・冷凍ケースの種類は主に三つあり、デパートの地下食品売り場によく設置されているクローズドのショーケース、スーパーなどにあるガラスに覆われていないオープンケース、コンビニの観音開きのリーチインケースです。さらに細かく分類していくとそれぞれに縦型と横型があります。縦型はケース内の照明で完結するのですが、横型の島什器などはケース内だけでなくお店のベース照明でも照らされるので、位置を考える必要が出てきます。

食品によって、器具の色温度や配光も変わってきます。商品の高さによって棚の間隔が違い、奥行きが浅いものと深いものがあり、器具の設置の仕方はそれぞれすべて変わってきます。


 

4. 冷蔵・冷凍ケース用照明をつけたときのメリットとデメリット

冷蔵・冷凍ケースに照明がついていないと、当然ですがそのお店のベース照明しかないので、ケース内の商品は際立ちませんし、場合によっては見えない、もしくは本来の色がわからない状態になります。つまりケースに照明をつけることによって商品がはっきりと認識され、さらに美味しそうに等見栄え良く見えるということがメリットですね。設備面から考えた場合のデメリットは、蛍光灯に比べてLED照明の電力は低いのですが、熱源ですので、点灯しているとケース内の温度が上がることでしょうか。

 

5. 冷蔵・冷凍ケース用照明の一般的なメカニズムとスペックの基本

もともと弊社は蛍光灯を作っていたので、それを冷蔵・冷凍ケース内に設置できるようにしたものがスタートです。蛍光灯は温度による明るさの影響が大きかったため、近年蛍光灯をLED照明に置き換えたことで、コンパクト、省電力、色や明るさ、配光の表現が多様にできるようになりました。求められる基本的な機能としては、第一に低温域での耐久性と、結露等に対する防水機能が必要です。
ケース内の水清掃や霜取りを行うのに耐えられる防水防塵保護等級のIP65仕様となっています。

その他照らし方の種類として、シャープな光でピンポイントに照らせるもの(透明カバーの器具)、ソフトな光で広範囲に照らせるもの(乳白カバーの器具)の二種類があります。商品の高さによって棚の状態は変わりますが、基本的には蛍光灯の照度に近いものを開発しており、照らしたい商品によって様々な光色を選ぶことができます。

冷蔵・冷凍ケース用照明

乳白パイプ・拡散光

冷蔵・冷凍ケース用照明

透明パイプ

 

6. 食材やケースによる最適な冷蔵・冷凍ケース用照明の選び方は?

上:豚脂や食品トレーが赤くなってしまう。
下:豚脂もトレーも白く見える。

弊社が開発した冷蔵冷凍ケースのLED照明は蛍光灯からの置換え製品からなのですが、当時のLEDは色温度の異なる白色系のものしかなく、スーパーの精肉売り場で使われているピンク色の蛍光灯をLED照明に置き換える要望と課題がありました。
詳しく聞くと、このスーパーでは白い食品トレーがピンクに見えてしまうのが嫌だということで、LEDのカスタマイズを行い、FM色を開発しております。今のラインナップは普通演色のものと赤みを強調するものがありますが、さらにもうちょっとバランス良い光の高演色LEDで応用することもできます。
高演色LEDは、演色評価数(図1)と言う色合いの点数があるんですが、高演色だと試験色の演色評価数がいずれも高い値となっています。最終的にはガラス越しに見てどうか、などクライアントさんのこだわり次第になります。お肉屋さんでは霜降り肉、お寿司屋さんではマグロで売り上げが左右されることが多いので、その色にこだわることが多いようです。それ以外のポイントとしては、透明カバーの器具は乳白カバーの器具よりも明るく、ガラスやプラスチック等の商品包装形態によってキラキラとしたアイキャッチ効果があるのですが、ケースへの映り込みやお客様の視線に反射するなどの留意点も照明選びには大切だと思います。


演色評価数(図1)

 

7. 売り場に冷蔵・冷凍ケース用照明のサイズを合わせていくことはできるのですか?

従来の蛍光灯は特注の冷蔵・冷凍ケースにも対応するために、一ミリ単位で対応しておりました。もちろんLED照明になっても置き換えられるようなサイズ対応をしています。スーパーやコンビニでは定尺のものが多く、デパートの地下食品コーナーはお店によってケースにRがつけられていたり、店舗の大きさ自体も様々ですので、その場所その場所に合わせたサイズで照明を提供できるよう、サイズバリエーションは多くしています。奥行きへの対応としてはホルダーという取付部品がありまして、それで照らす方向を調整することができます。

 

8. 冷蔵・冷凍ケース用照明の防湿防水について、またメンテナンスなどについて教えてください

もともと冷蔵・冷凍ケースは高湿度な環境になりやすいという性質をもっています。最近では湿度をキープする機能がついたケースもありますが、基本的には家庭用の冷蔵庫のように徐々に乾燥していきますので、常時湿度の影響はさほどありません。
しかし、商品の出し入れ等による外気との接触により結露や霜が生じ易く、ケース内に付着した霜は、定期的に40〜45度に上げて氷を溶かしてメンテナンスを行います。その際に防水機能が重要になります。器具選びの基本は水が侵入しない、IP試験を合格しているものを選ぶことが大切です。そしてメンテナンスしやすいもの。食品のケース内は清潔感を大切にしないといけないですよね。つまり照明も拭いたりするので、ゴミが溜まりづらく、拭きやすい形状のものが良いと思います。

 

9. 紫外線・発熱・色温度 〜冷蔵・冷凍ケース用照明を設置するときのポイント〜

iro.jpg

ランプの色温度

LED照明の光は紫外線や放射熱が含まれませんので、放射熱による食品へのダメージはほんとんどなく、紫外線による食品の退色も基本的に生じません。ただし自然のものの中にはやはり退色しやすいものもあります。特に、茹でた剥き枝豆は様々な実験をしましたが退色を防ぐことができませんでした。
また、照明は、例えば40ワットのものを使えば6割は熱なんです。ですからできるだけ電力の小さいものを選ぶ必要はあります。どうしても明るさを確保したい場合はケース内をその分冷やさなくてはいけないので、この点は導入時に注意をする必要があると思います。

色温度に関しては食品によって選ぶことが可能です。そのものの色を忠実に再現するのか、より際立たせるのか、目的によって変わってくる要素ですから、生鮮食品の中でも赤身のものはFM色やLP色、パンや揚げ物は電球色、缶やビン、ペットボトルは昼光色、などによって使い分けていただければと思います。

 

10. 冷蔵・冷凍ケース用照明の安全面・施工性について教えてください

DNライティング冷ケース用照明
CLED2

弊社の製品は冷蔵・冷凍ケース内の安全性を重視し、器具外郭は樹脂で構成し、別置き直流電源から器具へ接続する方式としています。
施工性に関しては蛍光灯と同じようにホルダーを使って比較的簡単に着脱、商品に当たるよう調整した角度を維持できます。
基本当社器具はサイズダウンを1つのポイントとしてブラッシュアップしてきていますので、小さくて狭い場所で設置できるホルダーも提供しています。

 

11. まとめ

アメリカやヨーロッパでは遠くからでも何を売っているのかがわかる、という面が重視されており、売り場ごとに照明の色味を変えています。
例えば精肉売り場はピンク色の照明、乳製品の売り場は水色の照明で全体を照らすという具合です。しかし日本ではそういう目的は重視されません。欧米とはスーパーマーケットの作り方が驚くくらい違うんです。日本は商品そのものを重視しますので、商品ごと、例えば牛肉と鶏肉と豚肉で当てる照明の色味を変えるなど、置いている食材の色を忠実に再現、または際立たせることなどすることを大切にしています。
これまでお話ししてきたように当社の製品にはサイズや色味、配光、ホルダーの種類など、豊富なバリエーションを揃えております。どんな商品を、どのように見せたいのか、様々なご要望にお応えし、理想的な売り場作りのお手伝いができればと思っています。

(取材・やすあきを、文・西澤美帆)

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