照明の消費電力の目安は?消費電力量を減らすためのポイント

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照明の消費電力量を始め、住宅や非住宅における一次エネルギー消費量を減らすことは、省エネ基準の建物がこれからのスタンダードとなる今日、重要な課題の一つです。

特に照明エネルギー消費量について、住宅においては照明が占める割合が全体の約13.5%、ホテルや病院、オフィスなどの非住宅においては20〜30%といわれ、電気代を減らすためにも省エネ性能が高い照明器具の選定が必要です。

今回は、照明の消費電力量の目安や削減するコツ、また、消費電力量を最適化できる照明器具をご紹介します。

目次

1.照明の消費電力とは
2.照明の消費電力の目安
3.照明の消費電力量を減らすコツ
4.照明の電力消費を最適化できる製品
5.多様な空間でお客様のニーズを満たすDNライティング

 

 

照明の消費電力とは

照明の消費電力とは、照明器具を定格電圧(機器ごとの安全に使用し得る電圧の限度)で使用した場合に消費される電力を示します。

具体的には照明器具の電球やランプは明かりをつけることで、電力を消費します。その時の消費量はW(ワット)という単位で表します。

また、電気の使用量を確認する場合に用いられる単位はWh(ワットアワー)と呼ばれ、これは、〇〇Wの電気量を消費する照明器具を1時間使用した場合の電気使用量を意味します。

例えば、60Wの電球を3時間点灯させた場合の電気使用量は60W×3時間=180Wh(0.18KWh)となります。

前記したWやKWは消費電力で、WhやkWhは1時間で使われる電力なのですが、節電においては、KWhを減らすだけではなく、消費電力の少ない製品を使用したり、使用時間を減らしたりすることも重要です。

照明の消費電力の目安

照明の消費電力の目安

次に照明の消費電力の目安を以下に示します。(電気代は1kwhあたり31円(税別)で計算)

参照:経済産業省 電球類及び照明器具の現状について

公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 令和4年度事業報告

白熱電球

まずは、多くの家庭の中で汎用的に使用されている白熱電球です。

LEDランプへの移行が進んでいますが、ランプ自体が安価であるため市場で多く販売されています。寿命は約1000〜2000時間と言われています。

こちらの消費電力量は約54W程度で、電気代は0.054kW×31円=約1.67円/hとなります。

よって、一日あたり(約8時間)の電気代は、約12.8円/日、年間の電気代は約4,672円となります。

電球型蛍光ランプ

次に電球型蛍光ランプですが、こちらも廊下や階段などで多く使用されているランプの一つです。

寿命は約6000時間と白熱電球の約3〜6倍で、利用時間だけを比較すると電球型蛍光ランプの方が長寿命と言えます。

電球型蛍光ランプの消費電力量は約10W程度で、電気代は0.01×31=約0.31円/hとなります。

よって一日あたり(約8時間)の電気代は、約2.48円/日、年間の電気代は約905円となります。

LEDランプ

最後に、LEDランプです。こちらは住宅・非住宅を問わず多くの住環境において採用されている電球です。

寿命は約40,000時間と電球型蛍光ランプの約6〜7倍で、最も長寿命なランプと言えます。

LEDランプの消費電力量は約7W程度で、電気代は0.007×31=約0.21円/hとなります。

よって一日あたり(約8時間)の電気代は、約1.68円/日、年間の電気代は約613円となります。

LEDランプは消費電力量も小さく、最も省エネであるランプですが、1個当たりのコストが1000〜2000円と高いため、採用時には過剰な設置とならないよう、照度計算を踏まえた適切な配灯計画が必要です。

照明の消費電力量を減らすコツ

照明の消費電力量を減らすコツ

次に、照明の消費電力量を削減する方法をご紹介します。

調光を利用する

まずは、照明器具に調光器を接続し、室内の明るさを外部の明るさや用途に合わせて減光することで使用電力量を削減する方法です。

こちらは、リビングやダイニングなどの利用時間が長い空間に採用することで、使用電力を下げることが可能です。

しかし、調光器や調光用の照明器具は、非調光のものよりもコスト高となるため採用には注意が必要です。

自然光と併用する

次に、自然光との併用です。

具体的には、昼光を利用できる時間帯は照明器具を消灯させたり、昼光センサーを採用したりして、照明器具の点灯や調光を行うことで使用電力を削減します。

ポイントは、自然光と室内の照明器具の色温度を極力近づけられるよう、調色機能がある照明を採用すると良いでしょう。

点灯区分を細分化する

次に点灯区分を細分化する方法です。

こちらは、大きな空間でダウンライトやペンダント、シーリングライトなど複数の照明器具を採用している場合に有効です。

設計(配灯計画)の段階で、一つのスイッチに対して点灯するエリアを小さくすることで、使用しないエリアの照明を消灯することができるため有効な省エネ手法と言えます。

しかし、点灯区分を細分化しすぎると回路数が多くなる可能性があるため、使用シーンに応じて点灯回路を分けることが重要です。

人感センサーを使用する

次に人感センサーを採用する方法です。

こちらはトイレや倉庫などの人の出入りが多く、在室時間が短い空間におすすめです。

点灯や消灯に人感センサーを接続することで、電気の消し忘れを防止することができ、無駄な電力消費を削減することができます。

蛍光灯からLEDへ移行

最後に大きな省エネ手法として、蛍光灯からLEDへの移行があげられます。

LEDは白熱電球や蛍光灯と比較して、同じ明るさに換算すると消費電力は白熱電球の約1/8、蛍光灯の約1/3であり、電気料金は大幅に安くなります。

また、LEDの寿命は蛍光ランプの約2〜5倍であり、イニシャルコストは若干高くなりますがランニングコストは大幅に下がります。

照明器具の商品によっても異なりますが、弊社の蛍光ランプSAL-D2-1000F(消費電力37W/台、)とLED照明器具SCF-LED998(21.3W、)の比較コストシミュレーションを行った場合、蛍光ランプを当社のLED照明に置き換えると、約40%省エネできるという結果が出ています。(算定時は1日12時間、1kwh=31円で計算)

また、弊社での蛍光ランプからLEDランプへのリニューアル(切り替え)事例として、日本郵便歴史博物館があります。

照明の消費電力量を減らすコツ:蛍光灯からLEDへ移行(日本郵便歴史博物館 / 撮影:DNライティング株式会社) 日本郵便歴史博物館
(撮影:DNライティング株式会社)

日本郵船歴史博物館は、近代日本海運の黎明期から今日に至るまでを日本郵船の社史を通して紹介していますが、モデルシップや絵葉書などを展示している展示ケースの蛍光灯をLEDに更新した結果、消費電力は約35%削減することができました。

照明の電力消費を最適化できる製品

最後に、必要な明るさに合わせて電力消費を最適化することができ、消費電力量を抑えることにもつながる弊社製品をご紹介します。

建築化照明 SCF-LED-APL

建築化照明 SCF-LED-APL

製品名 建築化照明 SCF-LED-APL
特徴 Seamlessline LED照明器具(シームレスライン)
調光兼用型
コンパクト型
ワイド配光タイプ
電源内蔵

こちらは、丸みを帯びた線形状の光源から柔らかな拡散光を発光するSCF-LED-APL。間接照明としてもよく採用されるLEDの定番製品です。

LED照明は従来の白熱電球や蛍光灯に比べて消費電力が低いため、電力消費を大幅に削減できます。

また、SCF-LED-APLは調光制御が位相とPWMの両方ラインナップがあるため、異なる照明ニーズへも対応できます。さらに、調色調光もあることから、快適性や視覚効果を向上させるだけでなく、環境に応じた適切な照明を提供することも可能です。

建築化照明 TRE2-APL

建築化照明 TRE2-APL

製品名 建築化照明 TRE2-APL
特徴 TRIM LINE LED照明器具(トリムライン)
スクエア型カバー
調光兼用型
ハイパワー・コンパクト型
LEDモジュール交換型
埋め込み取り付け可能
電源内蔵
JCD PRODUCT OF THE YEAR 2017 グランプリ受賞

こちらのTRE2-APLは、光束量が3060lmと多く、スリムで少ない光源でも美しく、パワフルに空間を照らすことができます。

こちらの調光制御はPWMで、調光・調色タイプもラインナップしています。

建築化照明 SFL D-P4

建築化照明 SFL D-P4

製品名 建築化照明 SFL D-P4
特徴 Seamlessline LED照明器具(シームレスライン)
SFL Dの40%の明るさ
ドーム型カバー
非調光型
コンパクト型
電源内蔵

こちらのSFL D-P4は、SFL Dの明るさを40%に抑えた60%の省エネルギー効果が提供できる製品です。

このような製品で明るさと省エネルギーのバランスを調整することで、照明効果を最適化し、消費電力量の無駄を最小限に抑えることができます。

また、SFL Dが最大10灯連結できるのに対し、こちらのSFL D-P4は最大20灯と倍の長さをつくることが可能。カバーもドーム型とスクエア型から選べ、意匠性を高めながら環境や使用状況に合わせて2種類の明るさを選んで使える製品のひとつです。

適切な照明選択で消費電力量を抑えよう

今回は、照明の消費電力量の目安や削減するコツをまとめながら、消費電力量を抑えることができる照明器具をご紹介させていただきました。

ただ省エネ性能が高い機器を採用するのではなく、空間の質や用途に合わせて、適切な照度を計算し、明るさが確保できる照明器具を採用して、無駄な電力消費が生じないような配灯計画をすることが重要です。

このような事情から、「光」が大切な空間では、専門の設計事務所に依頼し、照明メーカーや照明プランナーを交えて照明選びを進めていくのが一般的です。

弊社DNライティングでは、「色温度・配光・明るさ」と「設置位置・角度」をシミュレーションしていただける体感型施設を東京と大阪の2箇所に設けており、内装材のサンプルをお持ちいただけると現場に近い環境も再現可能です。

「照明にこだわった施設を目指したい」「照明選びで失敗したくない」という方はぜひお立ち寄りください。

体感型施設『照明実験空間 TOKYO / OSAKA』の詳細・ご予約>

多様な空間でお客様のニーズを満たすDNライティング

多様な空間でお客様のニーズを満たすDNライティング 私たちDNライティングは、業務用照明の専門メーカーです。

現在、百貨店・総合スーパー・ブランドショップ・専門店などの商業施設をはじめ、オフィスビル、ホテル、病院、学校、美術館、マンション、寺社仏閣にいたるまで幅広くこだわりの光(ヒカリ)を表現できる照明メーカーとしてご用命を頂いております。

  • 様々な空間に対応する多彩な品揃え
  • お客様のニーズを実現するカスタマイズ力
  • 多品種と高品質を支える自社生産体制
  • 照明その他電気工事の請負・設計監理

照明の役割がますます多様化し、その機能への期待が高まっている中、小空間から大空間まで様々なステージで対応できる豊富な商品を揃え、お客様のニーズにきめ細かく対応する照明専門メーカーを目指しております。ぜひお気軽にご相談ください。

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