配光って何?LED照明を選ぶ際に知っておきたい照明の基礎知識
目次
1.そもそもLED照明の配光とは
2.蛍光灯とLED照明の配光・特徴の違い
3.配光を使った店舗デザインの見せ方
4.配光を重視したLED照明選びの注意点
5.配光別!プロが選ぶおすすめのLED照明
6.まとめ
「照明を設置してみたらイメージと実際の見え方が違う」という失敗を防ぐためには、業種や店舗のスタイルに合った配光のLED照明を選ぶことが重要です。
ただし、自店舗に合ったLED照明を選ぶためには、配光の知識が欠かせません。
今回は、LED照明器具の選定に役立つ配光の種類やその違い、店舗デザインとの相性などについて解説します。
そもそもLED照明の配光とは
配光とは、光源からどれくらいの角度の範囲を照らせるのかで分類したものです。
一般的に、ほぼ全ての範囲を照らせる全方向タイプ、半円状に照らせる広配光タイプの2つに分類されますが、ここではもう少し細かい分類を紹介しておきましょう。
- 全配光:おおよそ300度程度の範囲を照らせるもの。天井付近も明るくなるため広い空間の天井照明に適している。
- 広配光:約180度程度の範囲を照らせるもの。オフィスや個室などの天井照明に良く使われる。
<ダウンライト・スポットライト>
- 広角配光(下配光):幅広のスポットライトやダウンライト。
- 中角配光(下配光):中程度の範囲を照らせるスポットライトやダウンライト。
- 狭角配光(下配光):非常に狭い範囲をピンポイントで照らすスポットライトやダウンライト。
同じスポットライトであっても、配光のタイプによっては照らせる範囲が倍以上変わるため、配光選びには注意が必要です。
蛍光灯とLED照明の配光・特徴の違い
実は、同じような配光タイプでも、蛍光灯かLED照明かによって光の広がり方が違います。
たとえば、蛍光灯や電球の配光は「全方向を照らす」のが特徴です。 吊り下げ式の天井照明に蛍光灯を選んだ場合、照明の下だけでなく天井もやや明るくなります。
一方、LED照明は光の直進性が高いです。 蛍光灯や電球ほど光が広範囲に拡散しないため、吊り下げ式の照明を使えば光源が宙に浮いたかのように見える演出も可能です。
また、間接照明に使ったとき、配光を利用しておしゃれに見せるという強みもあります。
配光を使った店舗デザインの見せ方
店舗のLED照明選びでは、店舗やオフィスの業態、内装材や外光等の環境に合わせて適した配光を選ぶことも重要です。
たとえば、一般的なオフィスでは書類やモニターの見やすさが重要なので、配光の狭いものより全配光や広配光の天井照明が適しています。
一方、雰囲気を重視する飲食店なら、明暗のグラデーションを楽しんでもらえるように配光の狭いLED照明を複数使い、間接照明で全体の明るさを確保した方が良いでしょう。展示物との距離が近い棚下照明として使うなら、下配光の中でも角度の広い広角配光のLED照明が最適です。
とはいえ、デザインの好みや展示品によっても効果的な配光のタイプは変わってきます。
できれば、同じデザインでも異なる配光のLED照明を試し、より良いものを採用しましょう。
配光を重視したLED照明選びの注意点
配光にこだわってLED器具の選定を行うときの注意点は、製品のスペックだけを見て製品を選ばないことです。
店舗や商品の見え方は、配光だけで決まるものではありません。内装の色や材質、窓の位置に外光の入りやすさといった照明以外の要素によっても見え方は変わります。
LED照明は直進性が強く、光が当たらない場所は暗くなりやすいため、店舗の内装や外部環境を考慮せずに配光だけで照明を決めると、「思っていたよりも暗くて手元が見づらい」「商品全体を照らせない」といった状態になる可能性もあるのです。
LED照明を選ぶときは、店舗の内装が完成したときにどう見えるかをシミュレーションして、最も理想的な見え方になる照明を見つけましょう。
配光別!プロが選ぶおすすめのLED照明
配光にこだわることで店舗の見せ方を操作できることがわかっても、どの商品が良いのかを知らないと照明選びはできません。
そこで、当社が提供しているLED照明の中から、配光タイプの異なるダウンライト、「D-EX10 F」と「D-EX13 B」の2点をご紹介します。
D-EX10 Fは、薄型で場所を取らず、85度と広い範囲を照らせるため、低い棚や奥行きのある棚の棚下照明におすすめのLED照明です。
もう一方の「D-EX13 B」は、配光25度とかなり照らせる範囲の狭いダウンライトとなっています。ピンポイントで商品を照らす用途に向いており、首振り機能が付いているため設置後も照射方向を調整できるのがポイントです。
このほかにも、眩しさを抑えたグレアレスタイプや電源内蔵型で施工が簡単な製品など、当社では多数の業務用店舗照明を扱っています。
まとめ
店舗のLED照明を選ぶ際、配光について知っていれば、自店舗の内装や環境に合った照明器具の選定が可能です。
ただし、最終的な店舗の見た目は、配光だけでなく照明の色温度や外光、内装材といったさまざまな要素の組み合わせで決まります。
LED照明を適当に決めるとイメージしていた内装にはなりません。
LED照明を選ぶときは照明設計のプロと相談し、実際の商品を見ながらどのような見え方になるのかをシミュレーションしましょう。
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